先日、テレビで中田英寿の特集をやっていた。その話の中で中田英寿がかっこいいいなぁと思わせたのが、次の二つの質問の答えだった。
一つはあれだけ活躍したサッカーをやめて新しいことを始めるのにどんな勇気が必要でしたか?
もう一つは、もう一度生まれ変わってあの時に戻れるとしたら、もう一度同じ決断をしますか?
中田英寿はこう答えた。「新しい環境に挑戦するのに必要なのは勇気じゃ無くて、覚悟だね。」と、私はこれを解釈するに「勇気」は困難を乗り越える力かも知れないが、一歩踏み出す力に過ぎない。しかし、「覚悟」は違う。一歩踏み出したあと、上手くいこうが失敗して絶望的になろうが、自分が決めたことだからすべて受け入れるということだ。
新しいことへの挑戦が上手くいくなら、”勇気”だろうが”覚悟”だろうが、あの時、決断して良かったと思えるだろう。しかし、(これが問題なのだが)上手く自分の思い通りに行かなかった場合はどうだろう?
おそらく”勇気”を持って臨んだ人は勢いで行ったから「ああ、やっぱり駄目だったか。」と思ったとき、高い山に登り崖から落ちたように絶望的な境地に陥るだろう。しかし、”覚悟”は違う。覚悟は勢いでは無い。おそらく最初から長い道のりを重い荷物を背負って目的地まで歩くようなものだろう。だから思い通りに行かなくても「そうかそうか、そうなるか。」と状況を受け入れ、「じゃあ、お前はどうする?」と自問するのだ。つまり、”勇気”は希望を持って突き進み,穴に落ちたらおしまいのエモーションだが、”覚悟”最初から穴に落ちて始まるエモーションなのだ。だから、中田の言ってることはすごい。決断の勇気だけでは本物では無く、決断する自分を受け入れる覚悟が必要なのだ。
だから二つ目の質問にも「同じ結果でしょうね。」と答えた。中田にとってサッカーがすべてではなく、人生の一部で、他にやるべき事を見つけたら、その新しいことに覚悟を持って挑戦し続けるのだろう。
